NTTソフトウェアを退職いたしました

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2013年10月にNTTソフトウェアを退職いたしました。5年7か月という短い期間でしたが、大変お世話になりました。

入社してからずっと暗号・セキュリティやその応用サービス研究の仕事をしてきました。2012度からは社内外へAndroidアプリ開発と HTML5の研修講師もしてきました。NTTソフトウェアを出るかはかなり迷ったところはありますが、きっかけになった理由は大きく3つあります。書きすぎると愚痴悪口になってしまうので、簡単に。

  1. 門外漢な部署へ異動されそうになった
  2. 経費削減策が生産性に手を付け始めた
  3. 現場からの意見が届いていない

1 つ目は会社と私の思いがずれてしまったという理由です。「三年やって一人前」という言葉はありますが、もう入社して5年が経ちました。ようやくセキュリ ティに関する対外的活動や最新技術の研修講師という強みを持ち始めたので、その分野で活躍していこうというときに、それができない環境に置かされそうになりました。次の3年をリセットしてはじめるか、今持っているものを伸ばすか。もしかしたら前者はそのまま無駄になるかもしれません。それならより活躍できる場所へ移ろうという事にしました。

2つ目は開発者としてつらい環境になることが明らかになってきたからです。NTTソフトウェアは、非常に狭い分野ですがシェアNo.1の製品もありますし、各種SIやコンサルティングもします。ソフトウェア開発やソリューション提供が主ですから、その環境の整備が生産性に大きく直結します。それが昨今の経費削減から効率的な開発環境を作ったり維持することができない状況になってきました。開発環境が整備できないと業績が落ちてさらに経費削減が必要にな り開発環境もその対象にするという悪循環が発生することが予想されます。もちろん環境だけでなく、協力会社へ必要十分なスキルを持った人材をお願いできなくなるかもしれません。

3つ目はいわゆる大企業病に当てはまります。いくつかエピソードがありますが2つご紹介します。
今年のはじめに、職場フロアで転倒し労災認定されました。昼休みは節電のフロアを消灯することになっていますが、事故の日は天候が悪く、ブラインドも半分くらい閉めていたため、フロアは足元が見えないくらい真っ暗でした。その環境で物に足を引っかけて転倒しました。ひと段落した後に、全社員が見れる社内のコミュニティサイトを通じて全社的な改善をお願いしましたが、具体的な対策は行われませんでした。全社員が同じ事故を起こす可能性に対してトップダウンでの対策を行えていないんですね。仮にその周知があったとしても、先端の社員に届くまでには何人もの人を経由するため、全社員がその周知を知るのはほぼ不可能でしょう。
また、事業所の横浜移転に際していくつかのタスクフォースが動いていましたが、その中でPC一人一台の原則を元に方針が案に出ていました。Windows XPからの移行も最近になってやっとはじまり、Windows 7 32bitが許可された事務用のマシンでは生産性の高いソフトウェア開発はできないと考え、行われた意見募集(これがすでにコメントとタスクフォースの回答が入った2回目で私が初見だったのもおかしな話ですが)で「業務上の例外は対応するとの回答があるが、開発職の多くの人が例外になった場合にその原則は意味をなさなくなるので見直すべき」とというコメントをしました。即日、部署の人に呼ばれ一台にする上で何が問題か、どうすれば一台にできるかと聞かれました。事務用と開発用の要件の乖離が大きいため、生産性が落ちるという説明をしましたが、結局タスクフォースに届く前にこのコメントは部署内で止められました。これは直接タスクフォースへコメントすればよかったですね。

今後ですが、個人的に作りたいサービスやアプリが10個くらい積まれてしまっているので、それを作りつつ年内くらいまでに次のお仕事を見つけようと思います。お知り合いの方にはお話しを聞きに行きますし、ご興味ご関心のある方は是非ご連絡いただければと思います。

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