PS VitaのCipherSuiteは極端に少なく十分にセキュアでもない

  • 投稿日:
  • by
  • Category:

2013年11月5日にPS Vitaのシステムソフトウェアが3.00になっていました。

20131126_1

更新される主な機能にPocketStation対応が大きいみたいですが、ここではSSL/TLS通信で使用される暗号の組み合わせであるCipherSuiteを見てみたいと思います。

取得データについては各種デバイスのCA証明書やCipherSuiteを調査しているKenji Urushima様に提供しています。

適当にWebサーバを立てて、PS Vitaからアクセスしてみました。

20131126_2
「ページの安全性を確認できません。サーバーが提示した証明書のCNがホスト名と一致しません。ページを表示しますか? いいえ はい 証明書を表示する」
きちんと警告は出しますね。

20131126_3
証明書情報は以下の5項目を確認できます。

  • 発行元(Issuer)のDN
  • 発行先(Subject)のDN
  • 発行日(日付のみ)
  • 期限(日付のみ)
  • シリアル番号

20131126_4
使用できるCipherSuiteはSSL/TLS通信開始時にPS Vita(クライアント)からClient Helloとして送られます。

使用できるCipherSuiteは以下の3つでした。最後のものは再ネゴシエーションをするためのものです。

  • TLS_RSA_WITH_3DES_EDE_CBC_SHA (0x000a)
  • TLS_RSA_WITH_RC4_128_MD5 (0x0004)
  • TLS_RSA_WITH_RC4_128_SHA (0x0005)
  • TLS_EMPTY_RENEGOTIATION_INFO_SCSV (0x00ff)

2013年現在、これらのCipherSuiteで使われている暗号(RC4, 3DES, MD5, SHA)は長期的に安全に使えるものではありません。PCやスマートフォンのブラウザではこれらより安全なものを含む、30種類を超えるCipherSuiteを使用できます。CipherSuiteの一覧はインターネットに関連する番号を管理する組織であるIANAのサイトにあります。

1つ気になったので実験してみました。サーバ側で使用するCipherSuiteを上記以外のものに限定してみました。Apache+OpenSSLの場合、SSLCipherSuiteディレクティブで指定できます。

20131126_5
「ネットワークに接続できませんでした。(C2-14900-4)」

つながりませんね。

このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント(1)

@kjur 返信

@raysatoさん、お世話になってます。@kjurです。
キャプチャありがとうございました。
まだとりまとめてなくてごめんなさい。
近日中に貢物送りますのでしばしおまちを。

さて、PS VitaのCipherSuiteですが、PS 3も同じような
感じなんですよね。SCEはCipherSuiteに関してかなりダメダメかと。
その点、Nintendo 3DSは許せる範囲かとw
#これもデータ送ります。

コメントする