「○○で検索」に潜むセキュリティリスクを #Interop Tokyo 2014で感じた話

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去る6月11日から14日まで、ネットワーク技術のイベントであるInterop Tokyo 2014が開催されていました。

行く予定だったのですが、仕事の都合上行けませんでした。ITニュースサイトでトピックをチェックしています。

さてここで問題です。各社の出展状況がチェックできるInterop公式アプリはどちらでしょうか?

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公式Webサイトのアプリ紹介のページはこんな感じ。なお、アプリ案内部分(青いところ)にはどこにもリンクはありません

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さて、右上に「インターロップで検索」とあります。Android端末が手元にあるので、Google Playストアで検索して早速インストールしましょう。

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橙地にNのアイコンの「ナノオプトメディア イベント」と「Interop」というアプリが出てきました。Interopのアプリを探しに来たので、Interopのアプリを入れて起動しましょう。

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おー出た出た。早速来場登録しましょう…ってNew York?

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一瞬すぎて何が何だかわからないまま、いきなりGoogleアカウント選択画面が出てきました。え、会社の情報で登録とかするんんじゃないの?

実は、上のアプリはInterop New York 2014のアプリのようです。アカウントを選択して登録してもInterop Tokyo 2014の情報は出てきません。

Interop Tokyo 2014のアプリは、「インターロップ」で検索して出てきた「N」のアイコンのものです。こちらの起動画面はこんな感じ。

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ナノオプトメディアは、Interopをはじめとした展示会イベントを開催する会社です。

このややこしい話はもう少し調べると、さらにいくつかの情報があります。

言いたい事は一つです。ややこしいのでキーワード検索をさせずにストアのURLを貼っておきましょう。外部サイトで一意のURLを指定できるならなおさらです。

もう少しセキュリティとWebの観点から解説をすると、「○○で検索」が通用するのは、そのキーワードに対する絶対的な優位性がある時のみです。それがない場合、競合する他のものに埋もれてしまったり、検索の妨害による被害を受けます。もし2番目のInterop New Yorkアプリがマルウェアだったら何が起こっていたでしょうか?

ちなみにInterop New Yorkアプリの作者である「UBM」は、Interop New Yorkをはじめ、Black Hatなどのイベントの運営をしているようです。同名でアプリもリリースしています。

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これも見方によっては、検索妨害や他に便乗する行儀の悪いアプリ作者に見えるので注意が必要です。

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